暗号資産って何?

2021年4月頃から暗号資産のTV CMを、また見かけるようになってきましたね。

皆様も見たり聞いたりしたことはあるかと思います。

「え? 仮想通貨って大丈夫なの? 儲かるの? 詐欺が多いって聞くけど?」

などなど。世間での声はこんな感じです。

では、暗号資産って何なの?

という疑問にお答えしたいと思います。

 

この記事の目次

暗号資産とは

暗号資産はインターネット上で決済ができるデジタル通貨の一つです。

 

一時期、仮想通貨と呼ばれていましたが、現在では暗号資産と呼ばれています。

仮想通貨の呼び名では、法定通貨と誤認されてしまう可能性を考えて暗号資産と呼称が変更されました。

 

2008年に誕生した仮想通貨(暗号資産)は、2017年頃にバブルが起こり、

仮想通貨(暗号資産)で億単位の資産を築いた人たちを「億り人」と名付けてにぎわっていた時代がありました。

 

その後、価格の暴落やネット上でのハッキングによる窃盗問題や詐欺案件が多発し、

ほぼすべてのプロジェクトが淘汰されてました。

しかし、2020年末ごろに価格が急上昇し、再び話題となっています。

 

まだまだ通貨としては未熟な部分も多いのも事実ですが、

再び盛り上がってきた仮想通貨(暗号資産)について詳しく解説します。

 

※以下からは、仮想通貨を正式名称の暗号資産として呼称します。

 

法定通貨と暗号資産の違いとは?

一般的な法定通貨(円やドル)は国が発行(印刷)し管理しています。

発行元の国が主体であり、法定通貨の流通をコントロールしています。

 

暗号資産は国や銀行のような発行元がありません。

一般的な法定通貨と違い、暗号資産を利用するユーザー同士でコントロールと管理がされています。

そして、暗号資産は発行枚数が決まっています(注)

発行数を定めることによって価値が下がらないよう希少性を高めているのです。

(注)現在、発行枚数の上限のない暗号資産も数多くあります。

 

暗号資産の仕組み

不明な点も多い暗号資産の仕組み。

暗号資産の仕組みについて、専門用語をできるだけ使わずに分かりやすく解説していきます。

 

1. 暗号資産

暗号資産は、通常の通貨と一緒で、物やサービスを買うことができます。

暗号資産を取り扱う店舗などが少ないだけで、商品の売買が可能なのです。

(例:ビックカメラ.comでビットコイン決済が可能です)

 

暗号資産はデジタル通貨です。

デジタルなので、貨幣やコインのように物質的に存在はせず、ネット上でしか存在しません。

 

ネット上に存在する暗号資産は、送金が容易です。そして、送金する手数料は無料または安く送ることができます。

銀行振込やネットバンクと似ていますが、暗号資産は銀行のように仲介するシステムがないため、無料または安く済むのです。(注)

(注)現在、暗号資産の価値が上がってしまった影響で、送金手数料が莫大にあがってしまったものもあります。

 

商品の売買やスムーズに送金ができる仕組みには、ブロックチェーンというテクノロジーのおかげと言えます。

世界で注目されるブロックチェーンについて見ていきましょう。

 

2. 暗号資産のブロックチェーン技術

暗号資産の最大の信用をつかさどる注目すべき技術は「ブロックチェーン」です。

ブロックチェーンとは取引(トランザクション)が記録された、ネット上のいわば台帳のようなもの。

記録された取引をブロックとし、その情報を鎖(チェーン)のように結ぶイメージからブロックチェーンと名付けられています。

 

ブロックチェーン技術を使った取引は、全てが記録され、全てのユーザーに公開されます。

そのため、不正や改ざんはすぐに見つかるため、不正取引は困難とされています。

もし、不正が見つからないよう改ざんするのであれば、世界規模で情報を書き換えなければいけません。

それほど不正取引は難しく、不可能に近いといわれています。

 

ブロックチェーン技術を使って全てを記録し取引が行われますが、決済は誰が行うのでしょうか?

ここからは決済を行う「マイナー」について解説していきます。

 

3. 決済は誰が行うのか?

世界中で行われる決済は「マイナー」と呼ばれる者が決済します。

マイナーは、誰かから任命されるのではなく、自ら実施者となりマイニング(決済作業など)するのです。

手間のかかるマイニングには、作業の報酬としてコインをもらえるメリットがあります。

 

そしてマイナーは誰でもなることができます

しかし、高速で処理できる設備代や、膨大な電気代がかかってくるので、現在では専門業者または団体がマイナーを担っています。

そのため、膨大な電気使用量により環境破壊の懸念が指摘されており、地球規模の取り組みが必要とされています。

 

暗号資産の種類について

暗号資産には多くの種類が存在します。もともとは一つでしたが、派生して種類が増えていきました。

暗号資産の種類について見ていきましょう。

 

1. ビットコインとアルトコイン

現在の暗号資産の種類は2,000以上存在するといわれています。

その中でも、利用者が最も利用する暗号資産はビットコイン(BTC)です。

 

暗号資産はビットコインから始まりました。

2008年に「サトシ ナカモト」という匿名の人物が、電子通貨ビットコインの論文を世に出し、

その思想・理論に共感した技術者たちがタッグを組み、暗号資産ビットコインを誕生させました。

 

ちなみに、このサトシ ナカモトという人物は正体不明です。

性別、年齢、個人なのか組織なのか全くわかりません。

 

その後、ビットコインの誕生から派生した暗号資産アルトコインが次々と誕生しました。

 

アルトコインとは、ビットコイン以外の暗号資産のこと。

オルトコインとも呼びますが、同一のものです。

 

アルトコインの種類は1,000以上あります。

・イーサリアム(ETH)

・イーサリアムクラシック(ETC)

・ライトコイン(LTC)

・ビットコインキャッシュ(BCH)

・リップル(XRP)

などが有名で、イーサリアムやリップルなどは聞いたことがあるのではないでしょうか。

(英字)は各暗号資産の単位名です。法定通貨に例えると円やドルなどです。

 

上記でも触れましたが、ビットコインは最もよく選ばれ、売買が盛んな暗号資産です。

暗号資産には多くの種類がありますが、元祖ともいえるビットコインを知ることで、暗号資産の基本を押さえることができます。

 

今後、暗号資産の知識を増やしたいと考えているのであれば、ビットコインを中心に学びましょう。

 

2. 暗号資産と電子マネーの違い

暗号資産は電子マネーと変わらないのでは?と疑問に思う方も多いと思います。

 

確かにデータ上でのやり取りは、似ているかもしれません。

しかし、発行する母体に違いがあるのです。

 

電子マネーは、国が発行する法定通貨をデータにしたもの。

一方、暗号資産は発行する母体がなく、利用するユーザー同士で運用しているものです。

 

法定通貨を基準にデータ化した電子マネーは、その国のみで利用可能であり、他国では使えません。

しかし、暗号資産は世界中で利用するユーザーが運用するので、国境を越えて利用可能です。

 

電子マネーの例:Edy、Suica、モバイルSuicaなど

 

暗号資産はどのように始めるのか?

暗号資産は実際に、どのように始めるのでしょうか。

ここからは、始め方についてシンプルに解説していきます。

 

暗号資産の始め方

暗号資産を始めるのは、難しくありません。

暗号資産は、ネットショッピングができる程度の知識があれば誰でも購入することができます。

 

始め方は以下の3ステップです。

 

1. 暗号資産取引所で口座を開設します

取引所は「セキュリティ」「利用のしやすさ」「手数料が安い」で選ぶといいでしょう。

筆者お勧めはHuobi Japan(フォビジャパン)フォビジャパンは関東財務局登録済みの取引所です。

口座開設費用は0円です。

2. 口座を開設した後に日本円を入金する

入金には「銀行振込」「コンビニ支払い」「クイック入金」があります。

入金手数料がかからない銀行振込がお勧めですが、すぐに暗号資産取引を希望するならばクイック入金が最善です。

クイック入金後、即時口座に入金反映されます。

※銀行振込み手数料は利用者負担となります。

 

3.暗号資産(コイン)の購入

コインを選び、取引する量を入力したら購入する。

少額からでも始められる暗号資産に、いずれ触れてみたいと考えているのであれば、始め方を覚えておくといいでしょう。

 

暗号資産のリスク

ここまで暗号資産の概要や仕組み、買い方などについて解説しました。

今では周知されつつある暗号資産ですが、まだまだ疑問の多い新しい技術です。最新のテクノロジーだけあって、当然リスクもあります。

暗号資産の運用を考えている方は、デメリットも理解しておきましょう。

 

1. 暗号資産の価格の変動が激しい

株や為替などに比べると暗号資産は誕生して期間が短いので、相場が安定していません。

法定通貨のように定められていることもないので、共通認識がない分、値動き(ボラリティ)が激しくなります

また、365日24時間取引が可能なので、起床後、暗号資産が暴落している可能性もあります。

値動きが激しい投資は、やはりハイリスクと言えますが、逆の考え方をすると、莫大な利益を得ることも可能とも言えます。

 

2. 暗号資産が盗まれる可能性がある

暗号資産はネット上で取引されるので、ハッキングによる盗難の可能性があります。

中央管理者がいないので、盗まれても保証はありません。

自分で管理し、自分で守らなければならないということです。

 

暗号資産を運用する媒体(PCやスマートフォン)はウイルス対策を万全にして資産を守ることが必須となります。

暗号資産運用専用のPCまたはスマートフォンを用意するユーザーも数多くいます。

そしてセキュリティに強い取引所を選ぶことも重要であり、仮に情報漏えいがあったとしても、大きなリスクを回避するために複数の取引所を利用した方がいいでしょう。

現在、国内暗号資産取引所の多くは、国の運用指導により、セキュリティ強化のされていない取引所には認可をしない方針を行っております。

仮に、ハッキングによる暗号資産の盗難が発生し場合、取引所はユーザーに対して保証をすることを義務付けされております。

 

3. 運用サーバーが落ちる

利用者が多い暗号資産の取引は、サーバーが落ちてしまうこともあります。

値動きの激しい取引からチャンスを逃すまいと、ユーザーが一斉にアクセスします。

そのため、アクセス過多となりサーバーが落ちることもあるのです。

 

サーバーが落ちて取引ができなくなると、価格が激しく下がった時には大損し、価格が上がるとチャンスを逃します。

暗号資産は激しい価格変動やハッキングの脅威だけでなく、サーバーダウンのようなシステム上のデメリットもあるのです。

 

【まとめ】

暗号資産には多くの期待と魅力があふれています。

国にコントロールされることのない暗号資産の思想は革新的です。

 

そんな暗号資産を分かりやすく解説していきました。

それでは、今回のまとめに入りましょう。

 

・法定通貨と暗号資産には違いがある

・暗号資産の仕組みについて解説

・暗号資産の種類について紹介

・暗号資産と電子マネーは違うもの

・暗号資産の始め方について解説

・暗号資産のリスクについて解説

 

今後も注目される暗号資産は、数年後に通貨として普及している可能性もあります。

事実、2021年9月エルサルバドルではビットコインを法定通貨認定をしています。

世界中で利用される暗号資産を、この機会に学んでみましょう。

 

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